依存症と脳の中でおこること
2005年 09月 05日
rarupapaさんからの宿題で「依存症」と「ドーパミン」とかの関係を調べてみると,禁煙対策にもつながるのじゃないかということがありましたので調べてみました。
【神経伝達物質】
(1)ドーパミン
脳の中ではさまざまな神経伝達物質が放出されています。
その中のドーパミンという物質は快感を感じさせる役目をしていて「脳内麻薬」とも呼 ばれています。人が快感を感ずるしくみは次のようになっています。
ある行為をすると,脳内の海馬や扁桃体に蓄積された過去のデータがチェックされ,前頭連合野で「好き・きらい」の判断が行われます。「好き」と判断されるとA-10神経細胞からドーパミンが放出され,ドーパミン受容体のスイッチが入り,脳の中で「快感」という感情が生まれます。行為=快感として海馬に記憶され,あの快感を味わいたいと同じ行為を起こそうとするのです。
(2)ノルアドレナリン
また,その逆にストレスなどがたまって不快と判断されると,闘争や逃避をするための準備物質,ノルアドレナリンが放出されます。心拍数があがり,血流が増し,興奮・緊張といった症状となります。
(3)セロトニン
過度のドーパミンやノルアドレナリンの放出は危険なので,それをおさえる役目をしているのがセロトニンです。現代人は慢性的なストレスの蓄積によりセロトニン不足になっている人が多いそうです。
【依存症】
(1)「依存症とは快楽や安心をもとめ,それがない事の不安に耐えられなくなる状態」 ということができます。 ストレス解消や息抜きの娯楽,趣味程度のものと区別して考えるべきものです。ギャンブル,アルコール,タバコ,カフェイン,ゲーム,ネット,盗み・・いろいろな依存症があり,依存症の人はやめたくても我慢できない状態になっているのです。
(2)依存症の起こる原因
依存症が起こる原因として,ストレスが考えられます。
買い物依存症になったA子さんの場合を考えましょう。
A子さんは,夫が家庭に関心がないことにストレスを感じていました。そのストレスは蓄積され,ノルアドレナリンが分泌され続けます。ノルアドレナリンを処理するために大量のセロトニンが必要になりました。ところが,セロトニンの生成量にも限界があり,A子さんはセロトニン不足になってしまいました。セロトニンが不足すると脳の中の不安をドーパミンが得られる行為で置き換えようとします。A子さんの場合は,それが買い物でした。ところが,セロトニン不足の脳は今度はドーパミンを押さえることができません。だから,普通の人以上に快感を感じてしまいます。ところがドーパミンの過剰な放出は毒性を持つため,脳内の受容体は減少していく自己防衛がはたらきます。そうすると,より大きな刺激がほしくなり,行為はエスカレートしていくのです。
こうして買い物依存症になってしまったのでした。
長くなったので続きは次の記事で・・
【神経伝達物質】
(1)ドーパミン
脳の中ではさまざまな神経伝達物質が放出されています。
その中のドーパミンという物質は快感を感じさせる役目をしていて「脳内麻薬」とも呼 ばれています。人が快感を感ずるしくみは次のようになっています。
ある行為をすると,脳内の海馬や扁桃体に蓄積された過去のデータがチェックされ,前頭連合野で「好き・きらい」の判断が行われます。「好き」と判断されるとA-10神経細胞からドーパミンが放出され,ドーパミン受容体のスイッチが入り,脳の中で「快感」という感情が生まれます。行為=快感として海馬に記憶され,あの快感を味わいたいと同じ行為を起こそうとするのです。
(2)ノルアドレナリン
また,その逆にストレスなどがたまって不快と判断されると,闘争や逃避をするための準備物質,ノルアドレナリンが放出されます。心拍数があがり,血流が増し,興奮・緊張といった症状となります。
(3)セロトニン
過度のドーパミンやノルアドレナリンの放出は危険なので,それをおさえる役目をしているのがセロトニンです。現代人は慢性的なストレスの蓄積によりセロトニン不足になっている人が多いそうです。
【依存症】
(1)「依存症とは快楽や安心をもとめ,それがない事の不安に耐えられなくなる状態」 ということができます。 ストレス解消や息抜きの娯楽,趣味程度のものと区別して考えるべきものです。ギャンブル,アルコール,タバコ,カフェイン,ゲーム,ネット,盗み・・いろいろな依存症があり,依存症の人はやめたくても我慢できない状態になっているのです。
(2)依存症の起こる原因
依存症が起こる原因として,ストレスが考えられます。
買い物依存症になったA子さんの場合を考えましょう。
A子さんは,夫が家庭に関心がないことにストレスを感じていました。そのストレスは蓄積され,ノルアドレナリンが分泌され続けます。ノルアドレナリンを処理するために大量のセロトニンが必要になりました。ところが,セロトニンの生成量にも限界があり,A子さんはセロトニン不足になってしまいました。セロトニンが不足すると脳の中の不安をドーパミンが得られる行為で置き換えようとします。A子さんの場合は,それが買い物でした。ところが,セロトニン不足の脳は今度はドーパミンを押さえることができません。だから,普通の人以上に快感を感じてしまいます。ところがドーパミンの過剰な放出は毒性を持つため,脳内の受容体は減少していく自己防衛がはたらきます。そうすると,より大きな刺激がほしくなり,行為はエスカレートしていくのです。
こうして買い物依存症になってしまったのでした。
長くなったので続きは次の記事で・・
by harizakko
| 2005-09-05 19:41
| 禁煙